上原です。
おとといは3年ぶりくらいの知人と共に、深夜3時過ぎから朝までサッカーバーにてCL決勝を見ていました。
私はレアルマドリードファンなのですが、予想通りサッカーバーの大半がレアルマドリーサポで、試合が動くたびに歓声が上がり本当に盛り上がりましたね。
最後までどっちが勝つか分からないハラハラした試合で、結局120分で決着がつかずにPK戦になり、最後はレアルマドリーが優勝を掴み取りました。
優勝後そのままテンションが上がり知人と朝からカフェでダラダラして帰って寝たのが
昼前で起きたのが夕方。
そこから今日にいたるまで完全に昼夜逆転しています。
が、個人的にはやはりサッカーに限らずスポーツというものは「生放送」で見てナンボだと思ってますし、今の時代「生的なもの」がやっぱりビジネスの世界全体で一番儲かると感じましたね。(ネットビジネスに限らず)
「生的なもの」が儲かるとはどういう事なのか?
ここで「生的なもの」と書きましたが、この「生的なもの」には色々な意味があります。
ざっくりと言ってしまえば
「生きている実感がわくもの」
という感じです。
「生 = live感があるもの」がまず一つです。
例えばサッカーの生中継なんかはまさにそうです。
サッカーの放送は録画放送になると価値は落ちるし「リアルタイムで見るからこそ価値がある」わけです。
だから日本でも多くの人が深夜にも関わらず試合を見ているわけですね。
そして、リアルタイムで見る事に
「生きている感」
をより感じるわけです。
この不景気の中でサッカーの放映権料は史上最高に高騰していますし、移籍金の金額も跳ね上がっています。
要は、サッカービジネスではそれだけ
「お金が動いている」
という事です。
これは他のスポーツ全般に言える事で、スポーツ選手の金持ち度合いが半端なくなってきています。
要は、スポーツの放送というのはlive感がそもそも高いコンテンツだからこそ、「流行る」わけです。
だからこそそれだけお金も動くわけですね。
逆に、今は録画放送の時代は終わり、バラエティ番組なんかは生で見るのではなく録画とかで見るものに変わりつつあります。
「今、リアルタイムで見る必要がないコンテンツ」は後回しにされてしまうし「静的なもの」は流行りにくいわけです。
これは音楽の世界だとより分かりやすいかと思います。
音楽を録音したCDは今や売れない時代です。
つまり、CDは「静的な音」だから味気なく求められないのです。
しかし、CDが売れないにも関わらず音楽ライブは未だかつてないくらい盛り上がっています。
特に音楽フェスなんかは世界中で開催され、有名どころだと10万枚のチケットが1秒で売り切れてしまうわけです。
そして、世界的に有名なDJは1回のプレイで億単位のお金を手にするとも言われています。
どうして今の時代にライブが盛り上がっているかというと
「同じ場所でみんなで一体感を感じる事に生きている実感を感じる」
からですね。
ライブはliveと書きますがまさに「生きる感覚」を感じるのです。
また、「握手券」というイベント付のCDは「静的なもの」ではなく「人と会える」という意味で「生的なもの」です。
だからこそ、普通のCDは売れないけど握手券付きCDは売れるという現象も起きているわけです。
で、「生的なもの」にはlive感以外にも「有機的なもの」という意味も含まれると思います。
有機的なものの反対というのは無機的なもの、人工的なものなどがそれに当たります。
例えば、かつてはジャンクフードとかファーストフードがもてはやされた時代もありました。
そして、コンビニ弁当なども
「安くてそれなりに食べられる味になっている」
ので、普段コンビニ弁当で済ませている人も増えています。
しかし、これらは加工食品であり、確かに美味しく作られていてもそれを食べる事に喜びを感じるかというと感じないわけです。
こういう食生活に嫌気がさした人が増えているのも事実でそういう流れの中で
「スローフード」
なんて言葉も流行ったりしましたね。
つまり、安くて早ければ良いという食文化から多少高くても美味しくて健康的な食べ物を食べたい、という新たな潮流が生まれているというわけです。
「美味しく健康的なものをゆっくり食べる事に生きている実感を感じる」
と感じる人が増えているからです。
この潮流が多くの人に広がっていく中でマクドナルドの売上は伸び悩んでいるわけです。
また、ヨーロッパなどではスターバックスは「不健康でダサい飲み物」という価値観もあるようで、「美味しいコーヒーをゆっくり飲む」というサードウェーブコーヒーが海外では台頭してきています。
日本ではこの潮流はまだまだこれからでしょうが、恐らくこれからは「ゆっくり美味しいコーヒーを飲む」という文化も日本で流行していくのではないかと思います。
忙しなく大量生産されたコーヒーを飲むよりも、ゆっくり作りたてのコーヒーを飲むときに
「生きている感」を感じる、というわけです。
いずれにせよ、今多くの人はリアルタイムでかつ
「有機的なもの = 生的なもの」
を求めているという事です。
そして、この背景にあるのが「IT化」とか「大量生産・大量消費」という経済活動への疲れだったりします。
世の中がより先進化していく事で人との関係が希薄になったりとか、食べ物とか普段の生活が味気なくなっていくわけです。
すると、普通に生きていても「生きている実感」のようなものが薄れていく傾向があるわけですね。
以前の記事なんかでも書きましたがTSUTAYAなんかでもセルフレジが導入されてレジ係の人数が減っていました。
>>2050年、仕事がなくなる時代のネットビジネスとアフィリエイトの未来像
これは一見すると、人の仕事が機械に取って代わられる事であり「人の仕事がなくなる」ように見えるかもしれません。
これは一面的には正しいです。
しかし、同時に、こういう現象が進む事で人間のつながりが希薄になる分、そういうものをより強く求める需要が強くなるのも事実だったりするんですよね。
どれだけ世の中が便利になってロボットが発展したとしても「生的なもの」は人間にしか出せませんし、そういう需要はむしろこれから上がっていくという事です。
また、私のバイト時代もそうでしたが、夜遅くまで都会で仕事をして食べ物もコンビニとか「作られた味」でしたからね。
そうなると、毎日が味気なくなっていくわけです。
そういう日々が続く中で多くの人が「生きている実感が欲しい」という事を感じるのはいたって自然な話です。
だからこそ
・家でCDを聴くのではなく、Live会場に足を運び汗を流しながら一体感を感じたり、多少疲れていても生放送のスポーツをみんなで見てその場の空気を楽しむ。
・マクドナルドやスターバックスではなく手作りの料理をオーガニックコーヒーで楽しむ。
そういう「生的なもの」への探求が全体の傾向として起きているというわけですね
ネットビジネスにおける「生的なもの」とは?
では、インターネットの世界はどうでしょうか?
インターネットの世界というのは実は「生的なもの」とはかけ離れた世界です。
検索しても出てくるのはただの情報で、多くの場合それらは味気ないものになっています。
元々、ネットの世界自体が
「情報を保管(アーカイブ)する」
場所ですので「静的な世界」なんですね。
Wikipediaみたいなサイトはその代表格と言えます。
そんな中でネットの世界で多くの人が今求めているものは「繋がり」であり、だからこそSNS的なものが流行っていますし、顔を知っている人の情報をより信頼するようになってきているわけです。
そんな中で、以前はネットの世界でも
「ただ情報を並べるだけ」
の静的な情報を提供すれば売れました。
しかし、ブログをやるにせよそれ以外のビジネスにせよ、今の時代で大事になってくるのは「人間味」を出す事だと思います。
人間味を出す事により、「静的なただの情報」から「生身の人間の情報」に変わるからです。
故に、ブログをやるにしろ
「ただ稼ぐ為に情報を並べるだけ」
ですと静的な情報になってしまいますし、場合によっては偽物感すら出てしまいます。
そうではなく、
「本当に自分が感じている事」
を発信するほうが良いですし、それが本物感になり、相手から見ると「生的なもの」に見えるという事です。
この辺は以下の記事なんかでも書いていますね。
>>「良いコンテンツ」とは結局どんなコンテンツなの?上原的な答え
そして、明らかに今現在はネットの世界も「より生的なもの」が売れるようになってきているというわけです。
このように書くと難しく感じるかもしれませんが、ネットビジネスの世界はこの辺の潮流は随分遅れているのが実状です。
パッと検索して情報を見ても
「本物に見える情報がそもそも少ない」
上に、情報発信系のブログとかでも
「本心で思っている事を書いておらずそれとも誰かの言葉を借りてただ記事にしているだけ」
のように見える人が多いわけです。
だから偽物に見えてしまうし興味を持たれず大きくは売れないんです。
また、物販系のブログなんかを見ても
「サイトの管理人が本当に良いと思っているものをお勧めしているんだな」
とか
「あ、この肩こりブログは本当に管理人が肩こりに悩んでいてその想いから作られたコンテンツなんだな」
という風に感じる事は稀で
「外注ライター雇ってなんとなくそれっぽい記事を並べているだけだな」
というレベルのものが大半です。
つまり、「生的なもの」には見えないんです。
まあ、それっぽい記事を並べるだけで売れてしまうのが今のネットビジネスの現状で、月に数十万とか売れるサイトとかでも、この辺は実際弱かったりするんですけどね。
だからこそ、こういう状況をチャンスと捉え「生的な要素」を付与したコンテンツを作るとより大きく売れるのは間違いありません。
まあ、ほんのちょっとした違いではありますが、少しだけ意識とか視点を変えれば圧倒的に売れるコンテンツが出来るのが実際のところだったりします。
という事で、少し抽象的な話になりましたが、
「生的なものは今後のビジネスで売れる要素になる」
という事は是非抑えておいてください。
それでは上原でした。
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