上原です。
ちょっと面白い相談があったので紹介したいと思います。
それが、
「ネットビジネスでまだ稼いでいないけど、ちょっと稼げるようになったらコンサルで稼ぎたいです」
というものでした。
確かにネットビジネスの世界では、個人でコンサルをして稼いでいる人は本当に多いです。
たいして実績が無くても10万円以上とかでも普通に売れますので、結構コンサルに走る人は少なくありません。
また、私はこのブログで
「大きく稼ぐには仕掛ける側になる事が大事」
という風にお伝えしている通り、コンサルも一つの方向性として良い選択です。
ただ、コンサルビジネスは実はデメリットもあります。
私がよく感じるのは、コンサルをやる側(先生側)にもコンサルを受ける側(生徒側)にも、双方に「コンサル幻想」みたいなのがあるように思うのですが、ちょっと今日はその辺をについて書いてみたいと思います。
私宛にもたまに
「個別のコンサルとかないんですか?」
というお問い合わせがありますが、今私がコンサルをやっていない理由も書いておきます。
ネットビジネスのコンサルとはそもそも何なのか?
まず、コンサルという響きは格好良く聞こえるかもしれませんが、やる事と言えば単純に
「マンツーマンでビジネスを教える事」
に過ぎません。
コンサルという響きに惑わされますが、何か特別な事をやるわけではなく極端な話、家庭教師でマンツーマンで勉強を教えるのと一緒なわけです。
ここで考えてほしいんですが、たとえ東大生がマンツーマンで勉強を教えたとして、その教え子が
「東大に合格できるか」
というと、そうとは限らないわけです。
何となくダラダラ1時間だけ話をしていたってレベルだと、家庭教師なんかしたところで何の変化もないのが実情です。
それで1万円とかそういうお金が東大受験の親から家庭教師に支払われているのが現状なわけです。
実はビジネスの世界でもこれとほぼ構図は同じです。
稼いでいる人が稼ぎたい人に対して、マンツーマンでビジネスを教えるというだけの単純な仕組みなんですね。
それで
「稼げるようになるか」
というとそうとは限りません。
もちろん、教える側の熱意とかエネルギーは必須ですが、それだけではなく、教わる側にもエネルギーと熱意が必要になります。
つまり、コンサルを成功させる条件は、教える側がパワーをかけるのは当然ですが、教わる側にもパワーをかけてもらうのも要求しないとダメです。
コンサルというのは教える側も教わる側も双方にエネルギーが必要で、両者がそれを認識してはじめて
結果に繋がるタイプのビジネスです。
一方で、実際には「教える側」と「教わる側」双方の思惑が重なる事で上手くいかないのです。
ネットビジネスのコンサルで「教える側」と「教わる側」の思惑とは
まず、「教える側」の思惑ですが、そもそも、コンサルをやる側も稼ぎたくてやるわけです。
故に、何人にコンサルしたらいくら位の収益になるかを計算して、
「これくらい稼ぎたいから●人取ろう!」
という風にセールスをかけるわけです。
するとどうなるかというと、コンサル人数がキャパより多くなりやすいわけです。
本来は、コンサルで結果を出すには1人でも相当なパワーが必要なのに、キャパ以上の人数を取ってしまうリスクがあるって事ですね。
言うまでもなく、コンサルというのはネット上で自動で売れて不労所得になるというものではなく、単純な話、「労働」になるわけです。
それは売る時は気付きにくいですが、売ってから数か月とかの結構な時間で労働が発生します。
すると、コンサル件数が増える事で労働量が増えて、その結果、当然ながら重労働になりますので、どう考えてもサポートが薄くなっていきます。
これが非常に多いパターンです。
まあ、経験すれば分かりますが毎日のように夜にSkypeなり電話なりでサポートが入り、かつ細かく教えていくのは本当に大変だと思います。
だからこそ、教える側は利益以外の目的も何かしら持っていないとコンサルは成り立ちませんし、普通に割りには合わないビジネスだと私は考えています。
まあ、色々ありますが例えば「仲間づくり」とか「コミュニティ」とか、最近はそういう類のフレーズを使った教材や塾は結構多いですね。
家庭教師をやるのだって、生徒に教える事ももちろんですが、生徒とのコミュニケーション自体が楽しいと自分もエネルギーが入るってのと同じ原理です。
あと、もう一つ挙げられるデメリットが
「私のコンサルを受けると簡単に成功できますよ!」
とか
「私のコンサルを受ければ後は成功したも同然です!」
という甘いセールスになりやすい。
これも、
「コンサルをより多く売って稼ぎたい」
と思うがために陥りやすい現象です。
しかし、これって
「私から家庭教師を受けると自動で東大に受かりますよ」
と言っているのと一緒です。
もし、東大に合格させたいなら
「自分の力で東大に合格しよう」
と言う風に自立を促すべきなのが、売りたいがために依存させるような事を言ってしまう結果になるんですね。
その結果、コンサルを受ける側の意識低下に繋がってしまうというわけです。
実はこれはコンサルを受ける側の思惑と繋がっていて、それを助長してしまうのです。
その思惑というのが、
「コンサルを受ければ手とり足とり優しく教えてくれて成功できるに違いない」
という楽観的な希望的観測ですね。
まあ、コンサルを受ける側からすると高額を支払うからこそ、丁寧なサポートを求めるのも普通に理解は出来ます。
ただ、
「コンサルを受ければ結果を出させてもらえる」
という、二人三脚を求める考えですと、実際コンサルは上手くいかないんですよね。
ネットビジネスというのは「ビジネス」である以上、本人が実践する事が大前提になりますし、その為には「自分で考えて自分で行動する」という事が出来ないと到底稼ぐ事なんて出来ません。
自営で自分でビジネスをやっているのに
「どうやったらいいか分からない」
なんて言ってても何も始まりませんから。
「何をやればいいか分からなくてもとりあえず前に進む」
という事が本当に大事なんですよね。
しかし、安易に
「常に相談に乗ってくれる優しい人がいる」
という風になると、この部分で成長がむしろ遅くなってしまうケースもあります。
だからこそ、コンサルをする側がコンサルを成功させる為には、安易に甘い売り文句で売るのではなく、
「自分の力で結果を出す事」
に重点を置いて適度なサポートをしないと、結果には繋がらないという事になるわけです。
もし、結果に繋がらない場合、下手すると
「あの人のコンサルは役に立たなかった」
という風になりますし、最悪ネット上などで悪評にもなりかねません。
結果、コンサルをしたが為に、売上が低下していってしまうなんてケースも多々あるわけです。
まあ、過度にコンサルの売り込みをしてダメになっていった人は腐るほどいます。
コンサルで時間が奪われた結果、肝心のアフィリエイトの売上がまず落ちます。
ただ、アフィリエイトは単価が低くて、コンサルは単価が高いからコンサルに力を入れてしまうんですね。
その結果、アフィリエイトの収入が落ちている分をコンサルでの収入で賄うようになるわけです。
最初は良いんですが、アフィリエイト自体で稼げていないので力が落ちていきますし、時間と共に焦りも出てきます。
色々焦ったりして、その焦りがコンサル生なんかにも伝わったりしてコンサルの方も上手くいかなくなりダメになる。
まあ、コンサルで一過的に売上が上がっても、こういう感じでダメになっていくパターンは多いです。
基本、焦りとか出てくると途端にダメになりますからね。
でも、その始まりにあるのが売る側のコンサル幻想であったり、安易なコンサルの売り込みだったりするわけです。
だからこそ、コンサルをするなら自分の意識ももちろん大事ですし、コンサルを受ける人の意識まで含めてトータルで戦略を立てていく必要があるわけです。
この辺が実際には大変なところなんですけど。
ネットビジネスのコンサルで双方が意識すべき事とは?
どこかの格言で
「魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えよ」
というものがあります。
これは、貧しい人がいるからといって魚を与えても何の解決にもならないよ。
その貧しい人に魚の釣り方を教えて自立してもらわないと意味がないよ。
という意味合いの格言です。
これはコンサルにもそのまま当てはまります。
・魚 = 収入
・釣り方 = 思考
と考えるとしっくりくると思います。
二人三脚で一時的に収入が上がるだけでは意味がなく、自分ひとりで稼げるようにならないと意味がないという事です。
多くの人は釣り方じゃなくて魚を求めるわけですが、一過的な成果なんて意味がありません。
基本、コンサルを行うに当たっても、このスタンスが大事になってくると個人的には思います。
そしてその為にはコンサルの売り込みや安売りだと厳しいし、きちんと結果を出してもらうには、自分も相手もエネルギーが必要だという事です。
まあ、ネットビジネスの業界は売る側にしろ買う側にしろ
「楽な方向」
に流れやすいのが実際のところです。
コンサルというのは売る側から見ても自分の労働力を切り売りすれば売れますし、実際売るのは楽なんですよね。
(売ってから後は大変ですが)
買う側から見ても、
「成功させてくれる」
という淡い期待があるわけです。
これらの思惑が重なって上手くいかないコンサルが山ほどあるのがこの業界の現状です。
まあ、最初はそれなりに稼げる事が多いのですが、コンサルを売る場合は長い目で考えた方が確実に得策ですね。
私なんかでもたまにコンサルの依頼を受けますが、今現在は全てお断りしています。
まあ、もしかしたらそのうちやるかもしれませんが、やるならコンサルをやる側も受ける側も
本気でないと全く意味がありませんし、その為にはやる側としても覚悟が必要かなと。
だから、いつでもどのタイミングでもというわけにはいかず、やるべきタイミングだけやるという感じになるかと思います。
ちなみに以前は試験的に極少人数のコンサルもやってる時期があり、Skypeとかで結構マンツーマンで教えていたりしてみましたが、本当に受講する側の意識一つで全てが変わります。
結構な値段で教えていたノウハウと同等のノウハウでも、友達だからとかって無料で教えると、それだけできちんと聞いてもらえないとか響かないとか普通にありますね。
だから、よく言われるようにコンサルは高額じゃないと実際効果が薄かったりするのも実情です。
あと、もちろん教える側の私のコンディションも大切で、身体が疲れているとか眠いとかそういう状態だとやはりダメです。
コンサルやるならまずは健康管理が大事ですね。
何にせよ、コンサルというビジネスをやる場合はこれらのポイントは注意してみて下さい。
まあ、この辺は色々ありますが、あくまでも私の意見なので参考程度までに。
それでは上原でした。
※
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