上原です。

スマートフォンの普及率が異常に高まり、今はスマホで手軽に転売が出来る「フリマアプリ」 などが人気を集めています。

その代表格は、まさに「メルカリ」だと思いますが、こういった「新たな転売市場」が出てくると、ほぼ鉄板でその「新たな市場」を対象にしたノウハウやツールなどが出て回り始めるのが「情報業界」の特徴です。

「ヤフオクより、アマゾンより、○○です!」

こんな謳い文句、宣伝文句のコピーで、あたかもその市場が「入れ食い状態」であるかのように、かなり誇張された言い回しで出てくるわけですね。

そして、実際に既存の大きな転売市場で稼げなかった人は、そういう新たな市場に可能性を感じてしまい、まんまと「そういう情報商材」を買ってしまうわけです。

例えば以前までは「Buyma(バイマ)」を扱ったものが、そういった新たな転売市場を対象にした情報商材として次から次へと出回っていましたが、今はほとんど目にしなくなったのが現実だと思います。

結局「稼げない人」がどんどん出てくると、その市場を対象にする情報商材も、その稼げない人の数に比例して消えていくんですね。

そして今、また新たな転売市場として、情報商材業界で比較的、目にするようになっているのが、冒頭で挙げた「メルカリ」などのフリマアプリです。

その中でもとくに「メルマジックスアカデミー」というメルカリ専用の「ツール」が付いた高額教材がインフォトップでそれなりに売れているみたいです。

「メルマジックスアカデミー」
http://gksnr175.com/mermagics/

私自身、メルカリという市場を否定するつもりはありませんが、このツールについてはその金額的にも「うーん」 と思うところが多いので、一応その辺りの理由を幾つかのポイントと併せてレビューしておきたいと思います。

メルカリは稼げない?メルマジックスアカデミーのレビュー

まず、このメルマジックスアカデミーでは、以下のような3つのツールが提供される事になっています。

1:メルカリでの商品取引工程を効率化出来るツール
2:メルカリでの商品出品工程を効率化出来るツール
3:メルカリでの商品リサーチを効率化出来るツール

「1」と「2」については、まあ「可」もなく「不可」も無いツールで、あればあったで便利なものだと思いますが、実質的には無くても何ら困るものではありません。

もともと、その商品取引の工程や 商品の出品工程は、そこまで面倒なものではないので、それをほんの少し効率化出来るようになるという程度のものです。

実際に使おうと使うまいと、結果にはそこまで直結しません。 要するにこの2つは「あっても無くても良いツール」だという事です。

故に、このメルマジックスアカデミーの参加価値は、3つ目の「商品リサーチを効率化出来るツール」の方にあり、実際にメルカリを使って稼いでいくノウハウそのものも、

「そのリサーチツールにどっぷり依存していくもの」

という教材内容になっています。

ですが、その商品リサーチのロジックは、実はこの手のせどり、転売系のツールとしては、「よくあるもの(よくあるツール)」というのが現実であり、実際にこの手の「よくあるツール」では、せどり、転売等のビジネスで稼ぐ事は難しい傾向にあるんです。

というのも、このメルマジックスアカデミーに付属している、商品のリサーチツールというもののロジックは、

1:実際にメルカリで稼いでいそうなユーザーを特定する
2:そのユーザーがどの商品を幾らで、どれくらい売っているかを監視する
3:その販売データを集めて、稼げそうな商品を絞り込む

というものであり、この工程を経て絞り込んだ商品を、このメルマジックスアカデミーでは、タオパオ、アリババなどの中国サイトで仕入れ、そのままメルカリで転売していく事をノウハウの前提にしています。

ザックリと言えば、これがメルマジックスアカデミーの全てなので、ノウハウ的に本当にそのリサーチツールへの依存度が高く、稼げるか稼げないかはそれ次第になるというのが現実です。

にも関わらず、このステップの時点で個人的には、

「突っ込みどころが満載過ぎる」

というのが現実です。

それこそ、このような「ライバルを監視して商品を絞り込むツール」というものは、これまでもアマゾンを対象にしているものからBuyma(バイマ)を対象にしているものまで、幾つか同系統のツールが多数出回ってきている状況にあります。

つまり、このメルマジックスアカデミーで提供される、その「リサーチツール」は、その「メルカリ版」というものに過ぎず、そのリサーチにおけるロジック自体は全く珍しいものではないわけです。

ですが、現実的にこの手のリサーチツールで、せどり、転売で稼いでいくのは非常に難しい傾向にあり、このようなロジックのリサーチツールでは「まず稼げない」 というのが現実です。

現にこれまでアマゾン、Byumaで出回っている同系統のツールは、販売当初は話題になっても、まず長くは売れていません。

理由は購入者が思うように稼ぐ事が出来ていないからです。

例えばこの手のリサーチツールを使っていく場合は、先ほど挙げた「1」のステップ段階で、実際にメルカリで「稼いでいる人」を特定する必要があります。

ですが現実的にそれは「不可能」に近く、せいぜい特定できるのは「メルカリで頻繁に商品を売っていて売上を上げている人」までなんです。

転売系のビジネスをあまり経験していない人は

『それって稼いでいる人じゃないの?』

と、思われるかもしれませんが、せどり、転売系のビジネスは、商品の「売上」と「稼ぎ」がそのまま直結するわけではありません。

5千円で仕入れたものを1万円で売っても「売上」は1万円ですし、1万円で仕入れたものを1万円で売っても「売上」は1万円だからです。

極端な話2万円で仕入れたものを1万円で売っても、傍目から見えるその人の「売上」は同じく1万円なんです。

でも実際に、その人の「稼ぎ」は全然違いますよね? 1万円で仕入れた人は稼ぎはゼロですし、2万円で仕入れた人に限っては1万円を損してます。

つまり、特定のサイトでどんなに商品を大量販売して、大きな「売上」を挙げていても、その人が実際に稼いでいるかは、その商品を幾らで仕入れているかが分からなければわからないんです。

でも、この手のリサーチツールで特定できるのはあくまでも、「多くの売上を上げているだけのユーザー(利用者)」なので、実際に稼いでいる人を特定できるわけではありません。

故に「1」「2」のステップの時点で、かなり無駄なユーザー(利用者)を監視していく事になり、あまり意味の無いデータを大量に集める事になってしまうわけです。

そして、この手の転売ビジネスで本当に稼いでいるような人は、その大半が独自の商品を独自で扱っていたり、特定の商品を独自の仕入れルートで仕入れている場合が多く、そういう情報を幾ら収集しても、意味がない傾向にあります。

結局、そのリサーチツールで分かる事は、「どの商品を」「どれくらい」「幾らで売っているか」のみなので、結局そのユーザーがその商品を「幾らで」「どこで」仕入れているのか、そういうところは全くもってわかりようがないんです。

要するに「肝心なところは何も分からない」んですね。

この時点で、

1:実際にメルカリで稼いでいそうなユーザーを特定する
2:そのユーザーがどの商品を幾らで、どれくらい売っているかを監視する
3:その販売データを集めて、稼げそうな商品を絞り込む

この3つのステップで実際に「稼げる商品」を、タオパオ、アリババなどの中国サイトで見つけいける可能性は、どう考えても物凄く「低い」という事がお分かり頂けると思います。

そして、仮に偶然に近いレベルでそれを見つけられたとしても、そのようなケースはほぼ例外なく、

1:メルカリで多くの売り上げを挙げているユーザーを特定し、
2:そのユーザーが大量に売っている商品を特定し、
3:それがタオパオ、アリババで安く仕入れられる商品だった

という流れになりますので、この流れについては同じツールを利用している利用者であれば、ほぼ誰もが同じステップを踏んでその商品に行き着きます。

つまり、ツールの利用者が同じ商品を特定し、同じ商品を同じサイトで仕入れ初め、そして、同じサイト(メルカリ)で売り始めるわけです。

はっきり言ってしまえばツールの利用者同士で「競合」するわけですね。

仕入れ段階でも競合、転売段階でも競合。 言うまでも無く、すぐに稼げなくなる事は目に見えています。

せっかく「稼げる商品」をこのロジックで見つけられても、それは同じツールを利用する人であれば、同じように見つけられる商品という事になりますので、どちらにしても「稼ぎ続ける事は難しい」というわけです。

だからこそ、このようなロジックの商品リサーチツールは、せどり、転売系の情報商材としては、あらゆる市場を対象に出回ってきている傾向にあるのですが、実際にこの手のツールを利用して稼いでいる人は皆無に近く、

「そのツールを売っている人だけが稼いでいる」

というのが現実なんです。

それでなくてもこのメルマジックスアカデミーは、その3つのツールの利用料として、月額15000円、年間15万円以上という、ありえない利用料金を設定しているような状況です。

ハッキリ言って、このレベルのロジックのツールに、そこまでの利用料を払う価値は全くありません・・・。

月額プランで利用しはじめた人も、ほぼ間違いなく1~2カ月で断念すると思いますし、年間プランで買ってしまったような人も、最初の数カ月で年間プランで買った言を公開するはずです。

・そもそも稼げる商品が見つからない(実際に稼いでいるユーザーさえ特定出来ない)
・運よく見つけられてもすぐに競合する(利用者同士で競合してすぐに稼げなくなる)

これが、この手のリサーチツールの現実だからです。

それが「メリカリ」に変わったからと言って、そのロジックのデメリットの何が変わるものでもありませんからね。

むしろ、このロジックであれば、アマゾン、バイマなどの利用者が多いサイトの方が、まだ稼いでいるユーザーも多いですし、競合を避けられる可能性が高いくらいだと思います。

稼いでいるユーザーの絶対数や稼げる商品の絶対数で言えば、バイマ、アマゾンなどの方が、メルカリより遥かに多いはずだからです。

よって、このリサーチツールのロジックは、メルカリではむしろマイナスの方が大きく、私は「全くその利用価値、可能性を感じない」 というのが率直な感想です。

一応、転売系の情報商材等もそれなりの数に目を通してきている、その経験上の意見ですので是非、参考にしてください。

以上「メルマジックスアカデミー」についての批評でした。

それでは上原でした。

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